2014年信州蟻の巣小灰蝶(4)

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山ゴマと呼ばれる個体群は、小型で黒化が進んだ個体が多く、高標高で主にカライトソウを食草とすると言われている。
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1972年白馬鑓温泉から猿倉への下山路で初めて見た「山ゴマ」は本当に小さくて、クモマベニヒカゲやベニヒカゲと一緒に飛んで居た。ゴマシジミ 飛騨山脈亜種 M. t. hosonoi(A. Takahashi)は現白馬村大字北城字八方の旧名細野集落から取られたという。
70年代に放牧がされていなかった頃は1600㍍より下でも、ベニヒカゲとほぼ同じ範囲の標高まで観察する事ができた。
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ごらんのようにかなりドキドキする発生地も多い。
現在は2400㍍あたりまで連続して発生はしているが、放牧地では乾燥が進み全く姿が見られなくなってしまった。


ここ15年ほど毎年撮影に出かけているが、多少のムラはあるが毎年安定した発生をしているようだ。
この間に平地のゴマシジミがどこでも激減していることを考えると(松本市の発生地は変化無し)、どんな条件が関係しているのか、非常に興味深い。

早い年は7月半ば過ぎには発生が始まる。高標高の方が発生が早いようで、クモマベニヒカゲとほぼ同時に始まるり、お盆過ぎのベニヒカゲの最盛期には擦れた雌ばかりになってしまう。今年はまあ平年並みというところかな。
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ヒメシジミサイズの真っ黒な雄ばかりを狙っていたので気がつかなかったが、やや大型の個体には青い部分のある個体も混じっているようだ。
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カライトソウとワレモコウどちらでも産卵しているが、普通ワレモコウの生育のほうが遅れるので、早期はカライトソウ、後期はワレモコウで観察できることが多い。
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吸蜜はワレモコウに執着が強いが、ここではコメツツジの花を好んで訪れるようだ。
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いずれにしても毎年地元ではシーズン最終盤の楽しみの一つ。美しい風景の中を飛び回っている姿を、これからも毎年見ていたいものだね。
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by kmkurobe | 2014-08-21 21:26 | 生態写真 | Comments(4)
Commented by fanseab at 2014-08-21 23:39
やはりコメツヅジ吸蜜シーンがここの山ゴマらしくていいですね。
いつか撮影したいと思いつつ、中々実現できておりません。
来年は何とか頑張ってみたいと思います。
Commented by himeoo27 at 2014-08-24 19:01
新鮮な山ゴマの表翅に光があたると
クロツバメシジミと同じように虹色に
輝いて綺麗ですね!
Commented by kmkurobe at 2014-08-30 16:58
fanseab さんコメツツジは開花期が短く、すぐにちぢれた花が多くなってしまうので、今年もシャッターチャンスがなかなか無くて、大変でした。
Commented by kmkurobe at 2014-08-30 17:00
himeoo27 さんそうなんですよ。わたしもクロツによく似ていると感じて居ました。クロツと変わらないサイズの雄がいるのですが、なかなかその小ささを表現できなくってうまくいききませんね。来年の課題がまたふえました。
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