「ご神木」安曇野のはずれで発見!

白馬は夜半から大雨・・・・・犬も散歩に出たがらないような状況が朝になっても続いていた。
天気予報では南に行くに従って回復は早いとのこと。とりあえず豊科インターまで安曇野を南下する。
大町を過ぎ、穂高が近くなっても路面は濡れている。
時間つぶしに大手の書店に入り、お茶をしながら窓越しにアルプスを眺めていた。

11時近くになり日差しが強くなってきた。犀川にそって19号を北上する。
しかし明科を越えるとまたしてもどんよりと曇ってきた。ただ先週よりはやや気温が高いのでとりあえずヘムレンさんにおそわった崖下のオオムラサキポイントまで行ってみた。

やはり路上には降りていない。かろうじて数頭が滑空しているのみ。とても撮影できないのでクロミドリでもいないかと枝道を100メートルほど山を登ってみた。

先週ミヤマカラスシジミいっぱいの山頂に着き、あちこち歩いてみたが、たいしたものは飛んでいない。一息入れようと人間が吸水しているとどこからともなくアカタテハが飛んできた。なかなかきれいな個体で開翅もばっちりしてくれる。

a0071470_19393665.jpg

しばらくして雲が切れてきた。すぐに一頭のボロボロの雄がアカタテハを追い出してテリを張った。
a0071470_1940371.jpg

どうにもドジな個体で電柱やガードレールに音を立ててぶつかっている。

ここは犀川が安曇野を横切り山間に入る所を見下ろす小山の上。古の地方豪族が砦を築いたと言われる場所だが、なるほど今でも100人単位で移動すればよく見えるはずだ。

安曇野でもこの辺りは標高が低いのでクヌギとコナラが混じっている。なぜかあちこちにエノキとニレノキが多い。

このドジな個体は道路の反対側のせこいコナラの下草に潜り込んだ。よくみると樹液が浸みだしていて、カナブンやスズメバチ、ジャノメチョウ、ルリタテハなどが集まっていた。
a0071470_19422068.jpg

日照がさらに強くなってきた。突然周囲の木立から次々とオオムラサキが飛来してきた。ついに「ご神木」に出会ったようだ。
確かに見晴らしのいいがけの上で、周囲にエノキがあり。空間もいい感じである。
これは「ご神木」から真後ろの風景。犀川が流れているのが見える。
a0071470_19414070.jpg

やや暗かったが幸い風も弱く、一脚を使ってなんとか撮影できた。といってもまあまあの雌にボロ雄ばかり。時々飛んでくるオオスズメバチにビクビクしながらでとても疲れてしまう。

a0071470_1944653.jpg

a0071470_19442774.jpg

a0071470_19445541.jpg

バサバサとかなり大きな音がしたので、びっくりして2メートルほど跳び下がった・・・・

なにかカシワの葉の固まりの様なものがゴロゴロ転がり出てきた。交尾中のオオムラサキでどうやらここは出会いの場であるらしい。
ほかにもあちこちで求愛行動が見られた。

蝶の交尾はいろいろ見たがこのようにすさまじいのは初めてである。やたら雌がバタバタ逃げようとするが、雄はまるで動じることなく1時間近くくっついて離れなかった。
a0071470_19461011.jpg

a0071470_19463585.jpg

a0071470_19471332.jpg

a0071470_19473265.jpg

a0071470_19474982.jpg

一瞬だけペアが開翅した状態で撮影できたがとにかくピントがあわせにくい。時々地元の住民や郵便配達員が通りかかるので、交通整理をして、状況を説明した。
さすがにこの夏何度もテレビで取り上げられていたので知名度は抜群。みなさんしばらくご神木の周りで観察会となった。
a0071470_1951223.jpg

夢のような時間が過ぎふと気が付くと先週のミヤマカラスシジミのポイントとは本当に背中合わせになっていた。
いずれにしてもこの個体数は凄い。ぜひ来年は最盛期にやってきたいものだ。


a0071470_1949098.jpg
てなわけでハッチョウトンボの湿原のネタはまた明日のお楽しみ。やたらとアップしてしまったけど本人初めての経験で舞い上がっているのでご勘弁を・・・・・・


追記 以下のサイトに交尾の写真がありました。
曰く成熟に時間がかかるので、交尾ではすれた個体が多いと。
http://www.buzan.hs.nihon-u.ac.jp/butterfly/main.html
by kmkurobe | 2006-07-27 19:52 | | Comments(19)
Commented by fanseab at 2006-07-27 20:12 x
交尾画像はどんな種であれ貴重ですが、相手がオオムラサキとなれば別格ものですね。ペアで飛翔する豪快な羽音を是非聞いてみたいものです。
Commented by banyan10 at 2006-07-27 21:14
オオムラサキの交尾、写真でもほとんど見たことがないですね。
広角の交尾写真いいですね。
オオムラサキが大きくて翅を開閉するので、オートでのピントが微妙にずれていることが多い気がします。
Commented by nomusan at 2006-07-27 21:37 x
いや、凄いですね。オオムラサキの交尾画像、初めて見ました。これは、私の「ご神木」とはスケールが違いますね。いやいや、エエもん見せて頂きましたぁ・・・。
それと、クロツの蛹も凄いですね。素晴らしい観察眼ですね~・・・。
サカハチの夏型、美しいです。
Commented by ヘムレン at 2006-07-27 21:42 x
おお!やりましたね。御神木ですね。。神聖な儀式ですね。オオムラサキの交尾なんて見た事ないです。でも、まだまだたくさん残っていて嬉しいです。いつか行ったときに、場所を教えて下さいね。
このあたりは、アイノの丘のあたりもそうですが、山奥に集落がけっこう残っていて、隠れた道がいっぱいあります。探せばいろいろな発見がありそうです。
Commented by kenken at 2006-07-27 22:22 x
おぉっ!これはなかなかパワーのあるご神木ですねぇ。
オオムラサキの交尾・・・見るの初めてです。
最盛期に訪れてみたいもんですね。
Commented by ダンダラ at 2006-07-28 00:19 x
オオムラサキの交尾は貴重なシーンですね。
オオムラサキは発生の後期、雄がかなり痛んだ頃に交尾が見られるので、写真的にはなかなかうまくいかないですが、両方が翅を開いた写真は雄の傷みも少なく見えて良いですね。
広角での写真は雰囲気が良く感じられて秀逸だと思います。
Commented by chochoensis at 2006-07-28 06:22
kmkurobeさん、「オオムラサキ交尾」写真すばらしいですね!お互いが後ろ向きなんですね、初めて見ました、凄いです・・・。
Commented by maeda at 2006-07-28 08:25 x
はやり良い環境ですね。
北海道にいながら羨ましくなります。
オオムラの交尾は私もはじめて見ました。
もっと♀は綺麗な個体化と思いましたが、それなりにすれていますね。
出会いは簡単ではないのかもしれません。
Commented by kmkurobe at 2006-07-28 19:21
fanseab さんどうもです。
この「ご神木」は地上50㎝位に樹液が出ていたので、本当に羽音が聞こえました。
Commented by kmkurobe at 2006-07-28 19:23
banyan10さんどうも。ヒョウモンなどは交尾の時ちょっと刺激するだけで樹上高く飛んでいってしまうのですが、こいつらはずっと繋がって、文字通り大きな音をさせて転がっていました。
本当にビックリです。
Commented by kmkurobe at 2006-07-28 19:25
nomusan さんどうも。いやいやそちらのご神木こそ堂々としていますよ。この辺りは寒いせいかなかなかムットして甘酸っぱいにおいが立ちこめるような木がありません。
この木は高いところにミヤマクワガタの結構いい型もくっついていました。
Commented by kmkurobe at 2006-07-28 19:27
ヘムレンさんコメントありがとうゴザイマス。おかげでいい目を見ることができました。ここはあの崩落地の頂上になりまさに城跡そのものの場所です。ただカシワはそれほどいい林ではなかったですよね。
ところで、クロミドリを撮影されたのはこのあたりて゜すか?
Commented by kmkurobe at 2006-07-28 19:29
kenken どうもです。先週のミヤマカラスポイントのまさに隣です。
オオムラサキはやはり日照に活動が関係しているものですね。
最盛期は凄いと思います。
でもゴマダラは全然いないようです。
Commented by kmkurobe at 2006-07-28 19:33
ダンダラ さんありがとうゴザイマス。たまたま道路のすぐそばに「ご神木」
があったので、それなりにアングルを考えられました。
しかしオオムラサキはダイナミックですね。車が通るたびに手でよけても離れもせずに、また道路の真ん中に戻ってバタバタしています。
ただシジミのように他の雄はまるでちょっかいかけませんでした。
Commented by kmkurobe at 2006-07-28 19:34
chochoensisさんありがとうゴザイマス。やはりフィールドに出なければ、チャンスは転がっていませんね。クロツの蛹といい行き慣れた場所にも発見はありますね。
Commented by kmkurobe at 2006-07-28 19:37
maeda さんどうもです。新鮮な羽化直後の雄も雌もいました。
ただ最盛期は先週かと思います。
ボロボロなのもあの飛び方を見れば納得できます。
凄い音をたててご神木の根元のブッシュに潜り込んでいました。
本文に書いたようにそこいら中にぶつかって音を立てています。
あれでは数日でボロボロになると思います。
Commented by 愛野緑 at 2006-07-28 22:46 x
オオムラサキの交尾は私も見たこと無かったです。オオムラサキの羽音の大きさにはビックリしますね。ましてペアが飛んできたら凄い音だったでしょう。
Commented by kmkurobe at 2006-07-28 23:07
愛野緑さんどうもです。本当に凄い音で、
オオスズメバチが来たのかと飛び上がりました。
Commented by thecla at 2006-07-29 14:00 x
思いっきり出遅れてしまいましたが、皆さんご指摘の通り、オオムラサキの交尾画像、特に広角が素晴らしいですね。
私もオオムラサキの交尾は見たことがありません。
明日から、夏休みの家族旅行で信州です。
<< ハッチョウトンボの湿原 つかの間の晴れ間に発見しちゃっ... >>