40年ぶりのゴマシジミ

私が学生だった70年代にはゴマシジミなんぞは東海地方でもあちらこちらで採集できた。
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農業や開発のスタイルも現在とは違っていて、60年以前の環境がまだあちらこちらに残っていたということかもしれない。
私が育った東海地方の大都市圏にもあちらこちらに湿地が残っていて、ヒメヒカゲやウラナミジャノメが゛飛んでいた時代である。
思い返してみると、70年後半あたりから加速度的に自然が失われて来たように思われる。
当時は公共交通機関を利用して、日帰りできる範囲をあちらこちらと歩き回っていた。
お盆過ぎ、三河東部、東濃地方が主な採集地で、中型で青いゴマシジミが多かった。
キャリアが上がってくるにつれ、夜行日帰りで信州に出かけるようになった。
そこで出逢った発生地では真っ黒なのや、きれいな青い個体。モンシロチョウ位もある大型からヒメシジミのようなものまで発現型がバラエティに富んでいた。
90年代以降こちらに暮らすようになり、ゴマシジミと言えば真っ黒で小さいのしか撮影できなかったので、いつか出かけてみたいと思っていた。
本年ギフチョウ撮影の折に知り合ったSu氏に伺うと、なんとかっての産地で細々と生き延びているらしい。
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8月はなかなか所用が多くスケジュール的に調整が大変だったが、今年の最重要事項としてなんとか時間を作った。
さて8月20日
まずは寄り道をして中信地区の有名産地を訪れてみた。
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ここはブログ仲間の方々が撮影された付近だと思われる。広範囲にわたってゴマシジミの発生地が点在している。
「蝶の生態写真」のSa氏に活動時間を伺うと朝方と3時過ぎとのこと。日照その他を考慮して8時前後に発生地に到着した。
適当な駐車場所を捜している間にも、あちらこちらでゴマシジミが飛んでいた。
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ほとんどが雌で擦れた個体が混じり、発生のピークをやや過ぎている感じだ。
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耕作地の周囲のワレモコウではあちらこちらで吸蜜、産卵しているのが観察できた。
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ゴマシジミはワレモコウに随分ご執心のようで、吸蜜も静止もこの花で行われることが多い。
ここの個体は黒いものが多く。なかなか青い個体は見つけられなかった。
何とか開翅を撮影できたのも、ご覧のように真っ黒。
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やはり青ゴマは東濃まで行かないと無理かな・・・・・・
都合4カ所回ってみたが11時近くになるとほとんどが草の影で休止してしまった。
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前々回に書いたようにSa氏とムモンアカシジミを撮影した後、懐かしい発生地に向け移動した。何もかもが懐かしいこの峠をこえるのも15年ぶり位かな・・・・・・

昔はJRの駅から発生地までずっと雑木林と水田が続き、民家などはほとんど無かったが・・・・・

久し振りに訪れた発生地では水田の多くが住宅や店舗となりまるで昔の面影はない・・・・・
かってはオオムラサキ、キマダラモドキ、ムモンアカシジミなどが多産した大好きな場所だった。
帰りの列車を待っていると、たくさんのムモンアカシジミがプラットホームの上を夕陽を浴びながら花吹雪のように飛んでいた・・・・・

教えてもらったポイントは民家の近くの小さな小さな空き地。しかもワレモコウなどほとんど見られず、びっしりと下草に覆われている。
間違えたかと周囲を捜してみたがどうにもわからないので、空き地に入ってみた。腰くらいまであるシダや蔓草で歩きにくい。
3時を過ぎた頃、1頭のゴマシジミが飛んできた。
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1976年以来の再会である。真っ黒でやや大きい。
この空き地では2-3頭の雌と思われる個体が観察できた。
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少し離れたところにある小さな湿地の周りにワレモコウの群落があった。
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しばらく待っていたら裏面が白く、飛んでいるときにきれいな青い翅表が見えた。久し振りの青ゴマだ。
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結局翅表を見せてくれた個体は「グレードⅲ」というところかな・・・・・来年はなんとかきれいな開翅を撮影したいものである。

最後にこの楽しい再会をセットしていただいた。「Sa」「Su」両氏そして「My Favorite Butterflies of JAPAN」のkenken氏にこの場を借りまして感謝申し上げます。
青春時代の思い出・・・・・やっぱりいいものでした。
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来年は「三城牧場」や「藤井谷」なども訪ねてみたいですね。

次回は私の大好きなクロツバメシジミ。第3化の発生が始まり個体数が多くなってきました。
by kmkurobe | 2009-09-01 19:43 | 生態写真 | Comments(8)
Commented by cactuss at 2009-09-01 21:33
昔行った場所にゴマシジミが生き残ってくれたなんて、うれしいですね。
ゴマシジミはやはり青い方がきれいですから、ワレモコウに止まって、開翅するシーンを撮りたいものです。
Commented by 6422j-nozomu2 at 2009-09-01 22:40
段々とゴマも生息地が減少し、寂しい限りではありますが、大昔のポイントにも生息していた由。良かったですね。中信地区と言えば、私も今年行ったポイントでしょうか?確かに黒ゴマが多かったですが、偶にブルーの飛翔個体も見れましたので、混生しているようです。見事な青ゴマ開翅お互い来年こそは頑張りたいですね。
Commented by maeda at 2009-09-03 06:06 x
そちらではブルーのゴマが少ないのですね。
北海道では当たり前の個体です。赤いワレモコウとゴマの組み合わせが合うようですね。私にもその方が親しみがあります。
ムモンアカ、そちらが気になりました。
Commented by chochoensis at 2009-09-03 16:54 x
kmkurobeさん、昔のフィールドに出掛ける・・・そして目的の蝶が出てきた・・すばらしいです。1976年以来という時空を超えての観察・・・良かったですね。
Commented by kmkurobe at 2009-09-04 19:16
cactussさんここにもかなり青い個体も居るはずなので、来年は是非再挑戦してみたいですね。周りを捜せばまだまだ発生地が残っていると思うのですが。
Commented by kmkurobe at 2009-09-04 19:18
6422j-nozomu2さんどうもです。多分最初に訪れた場所の周辺でみなさん撮影されたと思います。
古い発生地では山ゴマのような小さいのも居ましたので来年期待しているのです。
Commented by kmkurobe at 2009-09-04 19:21
maeda さん1976年8月の始め十勝の線路脇の防風林でイシダ、カバイロとともに沢山の青いゴマシジミが飛んでいたのは懐かしい思い出です。ムモンアカは分布も特異的ですね、ゴマシジミとともに来年からしばらく捜してみたいと思っています。
Commented by kmkurobe at 2009-09-04 19:23
chochoensisさんこの辺りは1950年代の蝶の記録も結構残っていて、興味深い地域です。ヒョウモンモドキ、キマダラルリツバメ、クロシジミ、ヒメギフチョウなど今はもういないのでしょうね・・・・・・
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