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2014年信州蟻の巣小灰蝶(5)

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ゴマシジミ 関東中部亜種 M. t. kazamoto
と亜種名がついている。かっては安曇野にも他産地があったそうな。山ゴマに比べると多くの場所で絶滅寸前のようだ。
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このあたりは黒化傾向が強い発生地だが、時々信じられないように青い個体も混じっている。
朝イチで寝ぼけ眼で飛び出したままいっこうに動く気配がない。
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飛翔中に観察したときは、ひいきめに見てもかなりグレードが高かった・・・・・
かなりの時間開翅を待っていたのだが、他の個体の開翅を撮影しているうちに、行方不明になってしまった・・・・・残念・・・・・
今年はやや例年よりも発生が遅かったようだが、産卵、吸蜜、交尾と短時間の撮影だったが、随分とサービスしてくれた。
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フジバカマを除く「秋の六草?」があちらこちらに咲き乱れて、大変に美しいのだが、シーズンも終わりだと思うと、何となくもの悲しさを感じるね・・・・
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オオゴマシジミは安曇野でもあちらこちらに発生地があるのだが、結局ことしも既存の産地で撮影する事になってしまった。
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綺麗な雄を撮影したくてフライング覚悟ででかけてみたが、必死で捜してやっと1頭だけだった・・・・・
それも熊がでそうな沢を必死で登ってである・・・・・いや疲れた・・・・・
ここのところ何年か、天候に恵まれなかったので、これだけ晴れてくれたらまあよかったのかな・・・・・
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遠くに見える穂高連峰や焼岳が本当に美しい朝だった。
by kmkurobe | 2014-08-30 16:52 | 生態写真 | Comments(6)

2014年信州蟻の巣小灰蝶(4)

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山ゴマと呼ばれる個体群は、小型で黒化が進んだ個体が多く、高標高で主にカライトソウを食草とすると言われている。
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1972年白馬鑓温泉から猿倉への下山路で初めて見た「山ゴマ」は本当に小さくて、クモマベニヒカゲやベニヒカゲと一緒に飛んで居た。ゴマシジミ 飛騨山脈亜種 M. t. hosonoi(A. Takahashi)は現白馬村大字北城字八方の旧名細野集落から取られたという。
70年代に放牧がされていなかった頃は1600㍍より下でも、ベニヒカゲとほぼ同じ範囲の標高まで観察する事ができた。
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ごらんのようにかなりドキドキする発生地も多い。
現在は2400㍍あたりまで連続して発生はしているが、放牧地では乾燥が進み全く姿が見られなくなってしまった。


ここ15年ほど毎年撮影に出かけているが、多少のムラはあるが毎年安定した発生をしているようだ。
この間に平地のゴマシジミがどこでも激減していることを考えると(松本市の発生地は変化無し)、どんな条件が関係しているのか、非常に興味深い。

早い年は7月半ば過ぎには発生が始まる。高標高の方が発生が早いようで、クモマベニヒカゲとほぼ同時に始まるり、お盆過ぎのベニヒカゲの最盛期には擦れた雌ばかりになってしまう。今年はまあ平年並みというところかな。
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ヒメシジミサイズの真っ黒な雄ばかりを狙っていたので気がつかなかったが、やや大型の個体には青い部分のある個体も混じっているようだ。
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カライトソウとワレモコウどちらでも産卵しているが、普通ワレモコウの生育のほうが遅れるので、早期はカライトソウ、後期はワレモコウで観察できることが多い。
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吸蜜はワレモコウに執着が強いが、ここではコメツツジの花を好んで訪れるようだ。
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いずれにしても毎年地元ではシーズン最終盤の楽しみの一つ。美しい風景の中を飛び回っている姿を、これからも毎年見ていたいものだね。
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by kmkurobe | 2014-08-21 21:26 | 生態写真 | Comments(4)

2014年信州蟻の巣小灰蝶(3)

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ムモンアカシジミは都会で暮らしていた頃は、お盆過ぎての蝶というイメージが強かった。
地元で2008年に見つけた発生地をずっと観察しているが、以外に発生は早く7月20日頃には発生が始まっているようだ。
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今年から観察を始めた安曇野の発生地でも7月25日にはすでに雌が複数発生していた。
ムモンアカシジミの発生地はかなり局地的と思っていたが、以外に地域的には薄いながらも連続しているような気がする。
各発生地の間にそこそこの条件を満たす場所があれば、まだまだ新産地を見つけるのはそれほど大変ではないのではないかな。

①発生地内部はある程度のスペースがほどよい日陰になっている。
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羽化直後の「スパッツをはいた」個体は日陰部分で見つかる事が多いかな・・・・・
②下草はそこそこの高さで、樹林内に空間が確保されている。
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日中気温が高いときは、下草に止まっている事が多い。
③発生地の周りに日当たりのいいオープンスペースがどこか一方以上に広がっている。
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交尾個体は比較的高い、明るい場所で見つかる事が多いような・・・・・
今回気がついたこと。

④発生地周囲に湿地や沢などがある。カヤ、スゲ、などの群落があり、ハンノキ、クルミ、なども目に付く。
樹液の発生する木が見られる場合が多く、時期的にオオヒカゲ、キマダラモドキ、オオムラサキ、ヘリグロチャバネセセリなどと一緒に観察できることが多い。
これは発生地内の湿度が確保されていることが、蟻と共生するという意味からもかなり重要なポイントになるのではのではないかな?

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ホストとして観察できたのはやはりブナ類が多くて、コナラ、ミズナラ、カシワ、他にはホウノキ、トウヒ?(針葉樹)、フジの蔓、今年はタラノキでも観察する事ができた。
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蟻のコロニー内ならあまり関係ないのかな・・・・・・

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最後に念力をかけてもなかなか開翅は撮影できなかった・・・・・・
全開翅してくれるのはなぜか傷んだ個体ばかり・・・・・・
うーんこれはほかの種類にも当てはまるのかもしれないね・・・・・・

いずれにしても「晩夏のオレンジ」はシーズン最終盤の大きな楽しみであることは間違いない。
昨日久しぶりに訪ねてみると、かなり傷んだ個体だが一瞬だけ降りてきてくれた。

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ちょっと寂しいけどいよいよ今シーズンも大詰めになってきたようだ。
by kmkurobe | 2014-08-19 11:51 | 生態写真 | Comments(2)

2014年信州蟻の巣小灰蝶(2)

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クロシジミは早い年は6月20日から発生することがある。
マイマイガの大量発生で発生地がかなり痛めつけられ心配したが、とりあえず例年並みに見られた。
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もっとも来年は心配だ。
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信州では40年前はかなり広く分布していたが、今はほんの片隅に押しやられてしまっている。
「火入れ」「間伐」など人との密接な関わり合いが生活環境に大きく影響しているようだ。
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ほとんど傷の付いていない雄が開翅してくれた。
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怪しく光る紫がなんとも言えない。
雌も綺麗な個体撮影する事ができた。
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ゼフィルスで忙しくなって今年も産卵シーンを撮る事ができなかった、来年は是非とも撮影したいもんだね。
by kmkurobe | 2014-08-12 14:10 | 生態写真 | Comments(4)

2014年信州蟻の巣小灰蝶(1)

地元のムモンアカシジミも産卵期に入り、綺麗なタテハ達が目に付くようになってきた。
山里の秋はもうそこまで・・・・・いささか寂しいね。
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2014年の蟻たちと深い関係にある蝶達を振り返ってみた。
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キマダラルリツバメは信州では木曽、伊那地方など南部に分布している。
当方が住んでいるのは北端に近く、いずれにしても大遠征になってしまう。
幸いなことにこの蝶の活動時間は午後2時過ぎの事が多いので、あちらこちらで撮影しながら南下できるので好都合だ。
地元で早朝のゼフイルス-安曇野でオオムラサキ-そして〆にキマダラルリツバメ。なんとも贅沢な撮影行となる。

この日撮影できた色々。
オオムラサキは今年は不作・・・・・
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これはヘリグロチャバネセセリ???
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ウラジロミドリシジミはここでは初めてのうれしい出会いだった。
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もっとも梅雨真っ盛りの時期なので、なかなか思うとおりにはいかない・・・・・・
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フライング覚悟で無傷の雄を狙ったが、今年は発生がさらに早かったようでイマイチの結果に。[
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同じ地域でも1週間近く発生が違うのにも驚いた。
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by kmkurobe | 2014-08-11 11:03 | 生態写真 | Comments(2)

3度目の正直-地元のクモマベニヒカゲ

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地元には4種類の「高山蝶」が生息している。
タカネヒカゲ、クモマツマキチョウ、ベニヒカゲそしてクモマベニヒカゲだ。
70年代には8月初旬に比較的低い場所(2000㍍付近)で観察する事ができた。
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ところが、90年代にはほとんど見ることができなくなっていた。
高標高の場所には変わらずに生息しているので、温暖化の影響が大きいのかもしれない。
またこの季節、来客と一緒に上ることがほとんどなので、どうしても限られた高度以上に上らなかったので、ほとんど撮影のチャンスが無かった。
地元産クモマベニヒカゲはここ数年、毎年一番の目標になっていたのだが、昨年も数度のトライもならず・・・・・
今年こその気合いを入れて登ってみた。
まず予定の木曜日。林道終点まで登ったが、天候悪化で断念・・・・・
1回目土曜日。さすがに仕事前では登り切れず断念。
2回目日曜日。
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なんとか発生地を見つけたが撮影ポイントを確保できず証拠写真のみで敗退。
さて3回目の木曜日アルプスは雲の中・・・・・
それでも無理を承知で1番のリフトに乗る。
1800㍍ではまるで霧の中。
気温はそこそこで風もない。なにより登山路に全くと言って良いほど人が居ない。
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予定より早く2000㍍付近までやって来て、やっと雲が切れてきた。
7時半を過ぎて、周囲のガレ場を山ゴマが飛び回り始めた。
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1回目には見られなかったベニヒカゲがあちらこちらで飛んでいる。いや紛らわしい事この上ない・・・・・
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頑張って2300㍍までさらに標高を上げる。
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ここまで来ると雰囲気あるね。
目的地では薄日が射すと、ベニヒカゲに混じってクモマベニヒカゲも飛んでいたが、全くと言って良いほど止まらない。
天気がさらに崩れてきた頃、近場にフラフラと静止。
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必死にガレ場を登って何とかゲット。
いや疲れた・・・・・
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帰路ゴマシジミをじっくりと撮影しながら下山する。
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今回は真っ黒で超小型の「hosonoi」にこだわって撮影。
キベリタテハの新成虫は初めて撮影ができた。
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このあたりはシラカバダケカンバが少ないのでかなりレアだ。
雲行きが怪しくなり一生懸命下ったのだが、駐車場所まであと5分で降雨・・・・・
ずぶ濡れにはなったが、うれしい一日となったね。
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by kmkurobe | 2014-08-09 16:31 | 生態写真 | Comments(14)

2014年ゼフィルス最終盤

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梅雨明けすると蝶相がめっきりと寂しくなる。特に朝から強い日差しが当たり始めると、ジャノメチョウやコミスジが目に付くくらいで寂しい限りだ。
ミドリシジミは信州の高原地帯では、なぜか再終幕を飾る緑系ゼフィルスだ。
高標高地点では8月に入っての発生と聞く。
姫川の源流部はもともと広い湿原だつたので、あちらこちらにハンノキやの林が残っている。
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沢沿いなどではオニグルミも多い。
またこれらは耕作地の周囲に広がっているので、環境の良い場所ではムモンアカシジミの発生地も点在している。
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この三種の発生地の環境にはそれぞれになにか関係性があるような気がする。
蝶が飛び交う開けた空間、その内部は樹液の出ているような湿潤な雑木林。周囲には湿地・沢、古いウメやモモの樹、耕作地、クズの花。
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オオムラサキやスミナガシ、カブトムシやカナブン、 ジャノメチョウ、ヘリグロチャバネセセリ、キマダラモドキ、オオヒカゲ。
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典型的な晩夏里山の風景かな。

ミドリシジミは広い範囲で発生地が点在しているのだが、ここ数年まとまった数が見られなくなってしまった。
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産卵数もめっきり減ってしまい、以前は20卵を越える卵塊もよく見られたが、成虫の数とともに5卵を越えることも珍しくなってしまった。
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例年と同じように、ほとんど毎日観察に出かけてみたのだが、何とか撮影するのが精一杯だった。


ムモンアカシジミは2008年以来継続して観察できている。
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今年も7月20日前後から発生を始めたようで、8月に入って産卵行動も見かける様になった。
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それでもホストとなる樹は周囲の草刈りの状態だけでも、微妙に変化するようだ。地元では並んで3本ある中のホウノキがメインだったが、数年前、草刈りの時、幹に絡まっていたツタを傷つけて枯らしてしまった。その結果、アリの数が減ったようで、産卵場所は周辺の別の樹になってしまった。
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オナガシジミはなかなか見つからず、情報をいただいて撮影に向かう。地元と同じような環境なのに悪条件の中ぽろぽろと飛び出してきた。
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ウーン。何処がちがうんだろうね。
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by kmkurobe | 2014-08-04 11:04 | 生態写真 | Comments(0)